地域別フォーマットの管理

テキストフィールドや、日付/時刻ピッカーなどの関連コンポーネントは、ロケール固有の書式設定パターンを自動的に適用します。 これには、数値、日付、時刻、通貨の書式設定が含まれます。 パターンはシステムのロケール、またはアプリケーション内で設定されたカスタムロケールによって決定され、 プラットフォーム全体で一貫したデータ表示を保証します。

ロケール書式設定パターン

Compose Multiplatform での書式設定は、以下のプラットフォーム固有のロケール規則に準拠します。

• 数値区切り文字。千の位はコンマまたはピリオドで区切られます。en-USでは 1,234.56、de-DEでは 1.234,56 のようになります。
• 日付/時刻パターン。12月1日の日付は en-USでは 12/1/20 のようになりますが、 fr-CAでは同じ日付が 2020-12-01 のようになります。
• 通貨記号と配置。現地の通貨記号は、数字の前または後に配置できます。 en-USでは $5,001、fr-FRでは 5.001,00 € のようになります。

これらの地域別フォーマットは、システムロケールと、アプリで定義されたカスタムロケールのオーバーライドの両方で、すぐに利用できます。

書式設定は現在、iOSでは kotlinx-datetime ライブラリ、Androidおよびデスクトップでは JDK API を使用して実装されています。 以下は、iOSソースセットでローカライズされた日付と通貨の値を管理する例です。

import androidx.compose.foundation.layout.Column
import androidx.compose.material.Text
import androidx.compose.runtime.Composable
import kotlinx.datetime.Clock
import kotlinx.datetime.TimeZone
import kotlinx.datetime.todayIn
import platform.Foundation.NSNumber
import platform.Foundation.NSNumberFormatter
import platform.Foundation.NSNumberFormatterCurrencyStyle
import platform.Foundation.NSLocale
import platform.Foundation.currentLocale

@Composable
fun RegionalFormatExample() {
    val currentLocale = NSLocale.current
    val languageCode = currentLocale.languageCode 
    val countryCode = currentLocale.countryCode 

    // Sample value to format as currency
    val amount = 1234.56

    // Uses NSNumberFormatter for currency formatting on iOS
    val currencyFormatter = NSNumberFormatter().apply { 
        numberStyle = NSNumberFormatterCurrencyStyle
        locale = currentLocale
    }
    val formattedCurrency = currencyFormatter.stringFromNumber(NSNumber(amount)) 

    // Gets current date using `kotlinx-datetime`
    val today = Clock.System.todayIn(TimeZone.currentSystemDefault())
    val formattedDate = today.toString()

    Column {
        Text("Current language: $languageCode")
        Text("Current country: $countryCode")
        Text("Amount: $amount")
        Text("Formatted currency: $formattedCurrency")
        Text("Today's date: $formattedDate")
    }
}

一貫した書式設定の保証

統一されたマルチプラットフォームソリューションのための共通APIはまだありませんが、ほとんどのケースで書式設定の動作は一貫しています。 サポートされているすべての地域で書式設定が正しいことを確認するには、次のようにします。

• 多数、負の値、ゼロなどのエッジケースをテストする。
• サポートされているすべてのロケールについて、すべてのターゲットプラットフォームで書式設定を検証する。

次のステップ

アプリ内テーマや言語など、アプリケーションのリソース環境の管理方法について学習します。